膣のゆるみの原因と弊害|治療方法を徹底解説
投稿日:2025.04.09/更新日:2025.04.09

自分ではなかなか分からないけれど、知らず知らずのうちに進んでいる「膣のゆるみ」。
一見問題がないようにも思えますが、実は様々なシーンで弊害を生んでしまいます。
本記事では、膣のゆるみが起こる原因や適切な治療方法をご紹介します。
Contents
膣のゆるみの主な原因
体内にあるため状況を詳しく把握しにくい膣。
実は知らず知らずのうちにゆるみが起こり、様々なトラブルを生んでいる可能性があります。
まずは膣がゆるむ可能性として考えられる3つのポイントを抑え、自身の状態を正しく把握するところから始めましょう。
加齢
膣がゆるむもっとも大きな理由は、加齢によって筋肉が衰えてしまうことにあります。
特に膣周辺の筋肉に大きく影響を及ぼす「骨盤底筋」が衰えることで、その周囲にある組織も同時にゆるんでしまうでしょう。
骨盤底筋や膣周辺の筋肉は意識しなければ鍛えることはできず、年齢を重ねるにつれてほとんどの方がゆるむといっても過言ではありません。
また、加齢によって女性ホルモンの量が低下すると、肌にハリやツヤがなくなり、膣もゆるみやすくなります。
特に閉経を迎えた女性は女性ホルモンの量が大幅に少なくなるため、同時に膣にも変化が訪れるでしょう。
出産
年齢を問わず膣がゆるむ原因となるのが「出産」です。
特に経膣分娩によって出産をした場合、赤ちゃんが通った分だけ膣が広がり、出産前に比べてゆるんだと感じる方も多いでしょう。
もちろん帝王切開で出産した方も、子宮の広がりに合わせて膣も形状を変えるため、全くゆるまないわけではありません。
また、出産後は子宮の戻りに合わせて膣も収縮しますが、完全に元の状態に戻る方、ゆるんだまま戻らない方など様々なケースがあります。
出産後は骨盤の広がりによって姿勢が悪くなる方も多いため、膣が正しく元に戻らないことも少なくないでしょう。
生活習慣
筋力の低下や骨盤底筋の衰えによって起こりやすい膣のゆるみですが、加齢や出産だけでなく、生活習慣の乱れも大きな原因となります。
普段から姿勢が悪い方や運動不足に陥っている方は、身体を支えるべき骨盤周辺の筋力が低下し、膣がゆるむ可能性も高まるでしょう。
また、脂肪量が多く常に骨盤へ負担がかかっている方も、膣がゆるみやすい状態といえます。
さらには日々の排泄で下腹部に力を込めてしまうと、筋肉に負担がかかり、膣にも悪影響を及ぼしやすくなります。
膣のゆるみの定義とチェック方法

自身の膣がゆるんでいるかどうか、現時点での状態を正しく把握できている方は少ないでしょう。
ゆるみの度合いをチェックしておくことで、自分に合う治療法を選択することに繋がります。
膣のゆるみの定義
「膣がゆるむ」といっても、人によってゆるみの感覚は異なります。
平均的な状態と比べてどれほどゆるんでいるのかを知るためには、まず「膣圧」について学ぶ必要があるでしょう。
膣圧は通常「膣圧測定器」で計測します。
日本人の平均膣圧は15~20mmHgといわれており、圧力が強ければ数字が高く、弱ければ数字が小さくなります。
測定した値が10mmHg 以下の場合、膣圧が弱い=膣がゆるんでいるといって良いでしょう。
膣のゆるみをチェックする方法
指による簡易的な測定法を説明+膣圧測定アプリの存在について言及
家庭に膣圧測定器がある方はごく稀であるため、それ以外の方法で膣のゆるみをセルフチェックしてみましょう。
まず、指を使って行う簡易的な方法をご紹介します。
人差し指と中指を膣に挿入し、両方の指を45°程度になるよう開きます。
後は指に力を入れたり抜いたりしながら、以下のどこに当てはまるかを確認しましょう。
- 指に力を入れていても2本の指がくっつく場合:膣圧が高い
- 指に力を入れない状態で2本の指がくっつく場合:平均的な膣圧
- 指に力を入れていなくても指同士がくっつかない:膣圧が弱い
また、膣圧を測定するアプリも登場しています。
専用の機器とアプリを連動させて使用するもので、膣圧測定だけでなくゆるみ改善のトレーニングも可能です。
代表的なものにはFemimate(フェミメイト)イーケーゲルやelvie(エルビー)などがあり、一度購入すると長期間愛用できるでしょう。
膣のゆるみがもたらす弊害
加齢や出産によって簡単にゆるんでしまう膣ですが、具体的にどのような弊害があるのでしょうか。
膣がゆるむことによって身体に起こる悪影響について、5つのポイントを学んでおきましょう。
性生活への影響
膣がゆるむことにより、性生活の際に自身やパートナーの満足度が減少してしまう可能性があります。
パートナーと生活する上で性生活は一つのコミュニケーションツールであり、ここに不満が溜まるとイライラが募ってしまうでしょう。
尿漏れ
尿道をしっかりと締めるためには、骨盤底筋の力が必要不可欠です。
これらの筋肉がゆるむことによって、ほんの少しの刺激で尿漏れを起こしやすくなるでしょう。
椅子から立ち上がったりくしゃみをしたりしただけで尿漏れをしてしまう方も多く、生活の中で不便さを感じる方もいます。
骨盤臓器脱
骨盤は私たちの身体の中心にあり、様々な臓器を支えています。
骨盤底筋など膣周辺の筋肉がゆるむと、膣や膀胱などの臓器が定位置から移動してしまう「臓器脱」のリスクが上昇します。
薬などで治療することができず、手術が必要となるため、心身ともに負担がかかってしまうでしょう。
お湯漏れ
尿漏れまでは経験したことがなくても、お風呂やプールの後に膣から水が出てしまう「お湯漏れ」経験のある方は多いでしょう。
実はお湯漏れも膣のゆるみから来ており、悪化すると尿漏れに繋がってしまいます。
お湯漏れに気が付いた段階で膣トレーニングなどの対策を行うことで、症状の悪化を防ぐことに繋がります。
メンタルヘルスへの影響
性行為への不満や尿漏れなどが起こると、自身の身体の変化に付いていくことができず、メンタルヘルスに悪影響が及んでしまいます。
正しい対策をすることで膣のゆるみは改善できますが、自身の衰えを強く感じ、塞ぎ込んでしまう方も少なくないでしょう。
事前に膣トレーニングや医療機関での治療について学び、過度に落ち込まないように準備しておくことが大切です。
膣のゆるみを改善するための方法

ここからは、セルフケアによって膣のゆるみを改善するための方法をご紹介します。
一朝一夕で効果が出るものではないため、日々少しずつ挑戦し、今後のゆるみを予防していきましょう。
ケーゲル体操
膣トレとして紹介されている方法には様々なものがありますが、中でも有名なものに「ケーゲル体操」があります。
これはアメリカの産婦人科医であるアーノルド・ケーゲルが考案したもので、膣のゆるみ改善に効果が期待できるといわれています。
- 尿意を我慢するときのように、下腹部にギュッと力を入れる
- 力を入れたまま10秒間キープする
- 力をゆるめた状態で10秒間カウントする
ケーゲル体操は上記1~3を20回繰り返すことを1セットとし、1日に1~3回ほど行うことが推奨されています。
膣トレグッズの活用
膣圧を高めるためには、膣に入れて圧力をかけることで筋肉を鍛えるトレーニンググッズの使用がおすすめです。
先ほどご紹介したように膣圧測定機能が付いているものもあり、定期的に測定することで自身の状態を正しく把握できるでしょう。
膣内にグッズを挿入することに抵抗がある方は、外部から使用できるグッズも登場しています。
医療機関での治療方法
ザロッポンギクリニックでは、膣のゆるみが気になる方に向け、大きく分けて3つの施術を推奨しています。
それぞれに異なるメリットがあるため、どれが自分に合うかをイメージしながらご検討ください。
膣ヒアルロン酸
膣ヒアルロン酸とは、膣内にヒアルロン酸を注入することで膨らみを持たせ、膣のゆるみを改善するための施術です。
物理的に膣内の隙間が少なくなるだけでなく、ヒアルロン酸のはたらきによって膣内のうるおいが保たれ、性行為時の不快感を軽減できるでしょう。
施術時間はわずか15分ほどと手軽に受けられ、ダウンタイムもほとんどない点がメリットといえます。
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膣タイトニング(フォトナ6D)
膣タイトニングとは、フォトナ6Dと呼ばれる機器を使い、膣内に熱エネルギーを照射する施術です。
痛みを伴わない程度の熱エネルギーでありながら、膣内でコラーゲンの生成を促進し、ゆるみの改善に繋がるでしょう。
さらには骨盤底筋など膣周辺の筋肉を広く引き締められるため、加齢や出産による筋肉の衰えが気になっている方にもおすすめです。
関連記事:フォトナレーザー(4D・6D)の美容効果や痛み、費用についてご紹介!
膣タイトニングをもっと詳しく見る
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スターフォーマーPRO
スターフォーマーPROとは、専用のチェアに座って骨盤底筋を鍛えられる施術です。
チェアからは強度の磁気刺激が発生しており、通常の生活では鍛えにくいインナーマッスルにも効果が期待できるでしょう。
EMSのように電気刺激を使わないため、ピリピリとした刺激を感じることもなく、リラックスして受けられる点も魅力的です。
院内:スターフォーマーPROは、高強度のテスラ磁気刺激で骨盤底筋を効率的に鍛える医療機器です。
この施術なら、30分座るだけで約50,000回の筋収縮 に相当するトレーニングが可能。
出産後の骨盤ケアや加齢によるゆるみ改善、尿もれ・ED対策に効果が期待できます。
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施術名 | 効果 | ダウンタイム | 特徴 |
膣ヒアルロン酸 | 即効性あり・うるおい補充 | ほぼなし | 施術直後から実感、性行為の快適さUP |
膣タイトニング(フォトナ6D) | コラーゲン生成・引き締め | ほぼなし | 自然なハリ・弾力を取り戻す、尿もれ予防も |
スターフォーマーPRO | 筋力アップ・骨盤底筋強化 | なし | 服を着たままOK、根本的な引き締め改善 |
まとめ
膣のゆるみは自身の気が付かないところで起こるため、尿漏れなどの症状が出たときには既にゆるみが進んでいる可能性があります。
ケーゲル体操などを用いてセルフトレーニングを行うだけでなく、必要に応じて医療機関で治療を受け、日常生活の中で感じる不快感を軽減させることが大切です。