脱毛を考えているあなたへ:医療脱毛とエステ脱毛、どちらを選べばいいの? | 東京 六本木・恵比寿の美容皮膚科・美容外科 THE ROPPONGI CLINIC(ザロッポンギクリニック)
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脱毛を考えているあなたへ:医療脱毛とエステ脱毛、どちらを選べばいいの?

投稿日:2025.04.01/更新日:2025.06.26

脱毛を考えているあなたへ:医療脱毛とエステ脱毛、どちらを選べばいいの?アイキャッチ

最近では、ムダ毛をなくす方法として脱毛がとても身近になりました。しかし、「医療脱毛」と「エステ脱毛」は名前は似ていても中身が全然違うことを知っていましたか?

医療脱毛とエステ脱毛の違いがよく分からず、どちらを選べばいいか迷う人も多いはずです。

この記事で分かること

①「永久脱毛」がどんな状態を指すのか、その本当の意味

②医療脱毛とエステ脱毛が、どうやって毛をなくすのか、どんな機械を使うのか、どれくらいの期間や費用がかかるのか

③脱毛で起こりうる肌トラブルと、もしもの時の対応について

④お家で使う家庭用脱毛器は、プロの脱毛と何が違うのか、使う上での注意点

⑤あなたの目的や予算、肌や毛の状態に合わせた、最適な脱毛方法の選び方

この記事では、医療脱毛とエステ脱毛がどう違うのか、その効果や安全性、かかる費用まで、わかりやすく徹底的に比較します。これを読めば、あなたの希望にぴったりの脱毛方法がきっと見つかるでしょう。

監修:長尾 沙也加(「THE ROPPONGI CLINIC」院長)
THE-ROPPONGI-CLINIC〜美容の一生のかかりつけ医に〜
THE ROPPONGI CLINICでは流れ作業のような治療は行わず、患者様ひとりひとりが美しくなれる最適な治療をご提案いたします。
仕上がりだけでなく痛みを最小限に抑える施術で、患者様の負担を最小限におさえた治療を提供しております。
自信を持って生活を送るため、人生を好転させるきっかけとして美容医療を取り入れていただけるよう、最新の情報と有効と判断したものを取り入れた治療を行っております。
美のかかりつけ医として、いつでもお気軽にご相談ください。
診療メニューhttps://the-roppongi-clinic.com/menu/

厚生労働省承認の医療レーザー脱毛が受けられる当院の医療脱毛に関しては、こちらをご覧ください

「永久脱毛」ってどんな脱毛?本当の意味を知ろう

永久脱毛」と聞くと、「もう一生毛が生えない」と思いがちですが、実はそうではありません。本当の意味を知ることで、脱毛選びで後悔しないための正しい判断ができます。

正しい「永久脱毛」の意味を理解して、医療脱毛を受けるようにしましょう。

「永久脱毛」の国際的な定義(FDA・AEA)

永久脱毛の医学的な定義は、一生毛が生えないという意味とは少し異なります。

永久脱毛の定義

アメリカの公的な機関である米国食品医薬品局(FDA)は、永久脱毛を「脱毛の施術を受けた後、生えてくる毛の量が長期的に減り、その状態が続くこと」と定義しています。また、米国電気脱毛協会(AEA)は、「最後の脱毛から1ヶ月経った時に、毛の生えてくる割合が20%以下であること」を「永久的な減毛(Permanent Hair Reduction)」としています。

つまり、永久脱毛は「完全にツルツルで、二度と毛が生えないことを保証する」ものではなく、「毛がほとんど目立たない状態を長く保てる」ことを意味します。

もし「一生毛が生えてこない」といった大げさな広告を見ても、それは誤解を招く表現かもしれません。脱毛を選ぶ際は、この本当の意味を理解しておくことが大切です。

厚生労働省が定める「医療行為」としての脱毛

日本では、脱毛の施術について、厚生労働省が「これはお医者さんが行うべき行為(医行為)」と決めています。平成13年(2001年)に出された通知では、「医療用かどうかにかかわらず、レーザーやその他の強い光を毛の根元に当てて、毛を作る部分(毛乳頭や皮脂腺開口部など)を壊す行為」は、医師の資格がない人が行うと法律違反になる「医療行為」にあたるとはっきり示されています。

これは、毛の再生をずっと抑えるために毛の組織を「壊す」行為は、医師免許を持つ人、または医師の指示を受けた看護師しかできない、という意味です。

このルールがあるからこそ、医療脱毛とエステ脱毛では、受けられる効果や安全性が大きく違ってくるのです。

医療機関では強力な機械を使って高い効果と安全性を目指せますが、エステサロンでは医師の資格がないため、法律で毛の組織を「壊す」ことは許されていません。そのため、エステサロンで使える脱毛機器のパワーは制限され、「毛を減らしたり、生えにくくしたりする」程度にとどまります。

もし肌トラブルが起きても、エステサロンでは医療的な対応ができないため、安全性の意味でも美容クリニックで受けられる医療脱毛がおすすめです。

東京で医療脱毛におすすめのクリニックを探している方は、ぜひクリニック比較紹介ページも参考にしてください。

医療機関でしかできない「発毛組織を壊す」こと

先ほどの厚生労働省の通知の通り、毛の成長に関わる「毛乳頭」「皮脂腺開口部」、そして毛が生える司令塔である「バルジ領域」といった部分を、熱で「壊す」行為は医療行為です。

これらの組織が一度壊れると、その毛穴からは基本的に毛が生えてこなくなるため、これが「永久減毛」の根拠となります。

一方、エステ脱毛では、毛の根元に光のエネルギーを与えて一時的に「ダメージ」を与えることはできますが、法律で組織を「壊す」ことは禁止されています。

これは、エステサロンで使う機械のパワーが、医療用の機械よりも弱く設定されているためです。その結果、エステ脱毛で得られる効果は「毛を減らす」とか「毛が生えにくくなる」程度にとどまり、施術をやめるとまた毛が生えてくる可能性が高いのです。

この「壊す」と「ダメージを与える」という違いが、脱毛効果の質と持続性を大きく左右します。毛の組織を壊す医療脱毛は、少ない回数で長く効果が続くため、5〜8回程度の施術で自己処理がほとんどいらなくなることが多いです。

一方、毛の根元にダメージを与えるだけのエステ脱毛では、もっと多くの回数(10〜18回以上)が必要になり、結果的に脱毛にかかる期間も長くなります。そのため、一見エステ脱毛の方が安く見えても、長い目で見ると医療脱毛の方がお得になることもあります。

脱毛方法を選ぶときは、ただ「毛がなくなるか」だけでなく、「どれくらいの期間で、どれくらいの費用で、どれくらい効果が続くのか」をしっかり考えることが大切です。

医療脱毛とエステ脱毛の大きな違い

脱毛を始める前に、多くの人が迷うのが「医療脱毛」と「エステ脱毛」のどちらを選ぶべきかという点です。実は、この2つは使う機械の種類や脱毛の仕組み、効果の持続性などが大きく異なります。

以下の表では、それぞれの特徴をわかりやすく比較していますので、自分に合った脱毛方法を選ぶ参考にしてください。

▼医療脱毛とエステ脱毛の違い比較表

比較項目医療脱毛(レーザー脱毛)エステ脱毛(光脱毛)
使用する機器医療用レーザー
(強い出力)
光脱毛器
(弱めの出力、IPLなど)
効果の仕組み毛を作る細胞(毛乳頭・毛母細胞・バルジ領域)を熱で壊す毛の根元にダメージを与えて成長を抑える
脱毛の効果永久減毛
(基本的に毛が生えてこない)
一時的な減毛・抑毛
(再び毛が生えてくることも)
効果が出やすい毛成長期の毛
(黒く太い毛)
同様に成長期の毛に反応
効果の持続性長期的
(永久に近い)
一時的
(施術をやめると戻ることが多い)
施術できる場所医療機関
(クリニックなど)
エステサロン
法的な位置づけ医療行為
(医師または看護師のみ施術可)
医療行為ではない
痛みや刺激やや強め
(麻酔対応ありの場合も)
比較的マイルド

施術の目的と毛がなくなる仕組み

施術の目的と毛がなくなる仕組みには、医療脱毛とエステ脱毛で違いがあります。

▼医療脱毛:毛を作る細胞を壊して、毛が生えてこないようにする

医療脱毛は、毛の成長をコントロールする「毛乳頭」「毛母細胞」、そして毛が生える司令塔の「バルジ領域」という大事な部分を狙って、強い医療用レーザーを当て、これらの組織を熱で「壊します」。一度壊れた毛穴からは、基本的に毛が生えてこなくなるので 、これが「永久減毛」の効果につながります。

医療レーザーは、毛の黒い色素(メラニン)に強く反応する性質があります。そのため、特に成長期の毛(活発に伸びている毛)に最も効果的に作用します。成長期の毛は毛根が元気なので、レーザーのダメージを受けやすい状態にあるため、効率よく脱毛できるのです。

▼エステ脱毛:毛の根元にダメージを与えて、毛を減らしたり生えにくくしたりする

一方、エステ脱毛で使う光脱毛器(IPLなど)は、医療用レーザーよりもパワーが弱く設定されています。これは、法律で「医療行為」にあたらない範囲で施術を行うことが決められているからです。

エステ脱毛は、毛の根元に一時的なダメージを与えて、毛の成長を弱めたり、生えるスピードを遅らせたりする「減毛」や「抑毛」効果を目指します。そのため、施術をやめると、ダメージを受けた毛の根元が回復して、また毛が生えてくる可能性が高いのです。

この「毛を壊す」と「毛にダメージを与える」という根本的な違いが、脱毛効果の持続性や質を決めます。

脱毛を選ぶ際は、ただ「毛が減る」というだけでなく、その効果がどれくらい続くのか、どんな仕組みで脱毛するのかを理解することが、後悔しないための大切なポイントです。

>> 医療脱毛の仕組みと毛周期の関係を詳しく見る

使う機械のパワーと種類

▼医療脱毛:医療用の強力なレーザー(アレキサンドライト、ダイオード、ヤグ)

医療脱毛では、厚生労働省が認めた、パワーの強い医療用レーザー機器を使います。主な種類は、アレキサンドライトレーザー(波長755nm)、ダイオードレーザー(波長810~940nm)、ヤグ(YAG)レーザー(波長1064nm)の3種類です。

これらのレーザーはそれぞれ異なる波長(光の種類)を持っていて、得意な毛質(太い毛、産毛)、肌質(色白肌、日焼け肌)、毛の深さ(浅い毛、深い毛)が違います。

▼医療用のレーザーの種類比較表

レーザーの種類特徴向いている毛・肌痛みの感じ方
アレキサンドライトレーザー黒い色に強く反応し、太くて濃い毛に効果的太くて濃い毛、色白の肌比較的やさしい
ヤグレーザー(YAG)波長が長く、深部まで届く。産毛や日焼け肌にも対応根深い毛、日焼け肌、産毛強めに感じることが多い
ダイオードレーザーバランス型。幅広い肌質・毛質に対応可能色黒肌〜普通肌、太い毛〜産毛まで幅広く中間くらい

また、医療用レーザーには「熱破壊式(ショット式)」と「蓄熱式」の2種類の当て方があり、それぞれ毛へのアプローチの仕方、痛みの感じ方、効果を実感するまでの期間が違います。

熱破壊式は、高いパワーで毛を作る細胞を壊すので、早ければ数日で毛が抜け始める即効性がありますが、痛みは強めです。

蓄熱式は、弱いパワーのレーザーを連続で当てて、毛の司令塔であるバルジ領域をじっくり温めることで脱毛します。痛みは少なく、産毛にも効果的ですが、効果を実感するまでに少し時間がかかります

▼エステ脱毛:光脱毛器(IPL、SHR、SSC、HHR)

エステ脱毛で使われるのは、医療用レーザーとは違う「光脱毛器(IPL: Intense Pulsed Light)」が中心です。IPLは医療レーザーよりもパワーが弱く、広い範囲に光を当てられるのが特徴です 。

▼光脱毛器の種類の比較表

脱毛方式(光脱毛器の種類)特徴向いている毛・肌痛みの感じ方その他の特長
IPL方式黒い色素(メラニン)に反応。太く濃い毛に効果的太い毛・色白肌向けやや強め日焼け肌・産毛には不向き
SHR方式(蓄熱式)バルジ領域にダメージ。色素に反応せず、痛みが少ない日焼け肌・産毛・金髪・敏感肌でもOK弱め(温かさを感じる程度)毛周期に関係なく、最短2週間ごとに施術可能
SSC方式抑毛ジェル+光を併用。肌にやさしく痛みも少ない敏感肌や痛みが苦手な人向け弱め抑毛が中心で脱毛効果はマイルド
HHR方式(ハイブリッド)IPLとSHRのいいとこ取り。幅広い毛・肌に対応可能太い毛〜産毛、さまざまな肌質中程度サロンによって効果に差があることも

このように、機械の種類と特徴は、どんな脱毛効果を期待するか、あなたの肌や毛質に合うか、痛みにどれくらい耐えられるかによって、選ぶべきサービスが変わってきます。

医療脱毛の機械はパワーが強いので、医師や看護師しか扱えませんが 、エステ脱毛の機械は法律でパワーが制限されています

医療脱毛は、アレキサンドライト、ダイオード、ヤグの3種類のレーザーと、熱破壊式・蓄熱式の組み合わせで、幅広い毛質や肌質に対応し、「永久減毛」を目指せます

エステ脱毛もIPL、SHR、SSCなど様々な方法がありますが、パワーの限界があるため、効果は毛を減らしたり生えにくくしたりする程度です。ただし、SHR方式のように日焼けした肌や産毛にも対応できるのは、特定の人にとってはメリットになります。

脱毛を始める前に、どんな機械が使われているかを確認することが、効果的な脱毛への近道です。

施術する人の資格と安全性

▼医療脱毛:お医者さんや看護師さんが施術、もしもの時も安心

医療脱毛は、厚生労働省が「医師が行うべき行為」と定めているため、必ず医師、または医師の指示を受けた看護師が施術を行います。

医療資格を持つ専門家が施術を行うことで、高い安全性が保たれます。施術前には、医師があなたの肌や毛の状態、体調を診て、最適なレーザーの種類やパワーを決めます。

もし、やけど、赤み、ニキビのような毛嚢炎、色素沈着といった肌トラブルが起きてしまっても、医師がクリニックにいるので、すぐに診察を受けて適切な処置(薬の処方など)をしてもらえます。

医療機関では、「レーザーの光が体の奥まで届いて、がんになるのでは?」と心配する声もありますが、レーザーの光は皮膚の表面から数ミリ程度(毛の根元に届くくらい)しか届かず、遺伝子を傷つけることはないので、がんになるリスクはないと説明されています。

このように医療機関では、もしもの時にすぐに対応できる体制が整っているので、安心して施術を受けられます。

▼エステ脱毛:エステティシャンが施術、トラブル時は自分で病院へ

エステ脱毛の施術はエステティシャンが行い、医師の資格は必要ありません。エステティシャンは、肌をきれいにしたり、体を整えたりする施術を行う専門家です。脱毛に関する民間の資格もありますが、これらは医療行為を許可するものではありません

そのため、エステ脱毛中に肌トラブルが起きてしまっても、エステサロンでは医療行為ができません。提携している医療機関を紹介されるか、自分で皮膚科などにかかる必要があります。

この対応の遅れが、症状を悪化させてしまう可能性も指摘されています。国民生活センターには脱毛サロンでのトラブルに関して、やけどや痛み、色素沈着といった体の被害や、高額な契約や途中解約に関する相談が年間2,800件以上も寄せられています

これらのトラブルは、エステ脱毛では医療的なサポートがないことが、患者にとってのリスクになることを示しています。

>> 医療脱毛の安全性と医師の役割について詳しく見る

効果・回数・期間の比較

医療脱毛とエステ脱毛では、効果・回数・期間についてもそれぞれ大きな違いがあります。

▼医療脱毛とエステ脱毛の「効果・回数・期間」比較表

項目医療脱毛エステ脱毛
効果の目的毛を作る組織を壊して、毛が生えてこないようにする毛の根元にダメージを与えて、毛を減らしたり生えにくくしたりする
効果の持続性長く続く(半永久的)一時的(施術をやめるとまた生えてくる可能性あり)
効果を実感するまでの回数目安3回程度3〜6回程度
脱毛が終わるまでの回数目安5〜8回10〜18回以上
脱毛が終わるまでの期間目安約1年〜1年半約2年〜3年

脱毛効果を実感するまでの回数目安

医療脱毛は、パワーの強いレーザーで毛を作る組織を壊すので、比較的少ない回数で高い効果を実感できます。一般的には、3回くらいの施術で毛が薄くなったと感じ始め、5〜8回で自分で毛を剃る必要がなくなるレベルになることが多いです。

特にワキやVIOなどの濃くて太い毛、または男性のヒゲは、毛の根元が深いので、他の部位よりも多くの回数(8回以上)が必要になることがあります。

エステ脱毛は、毛の根元を壊すほどのパワーがないため、効果を実感するまでに医療脱毛よりも多くの回数が必要です。一般的には3〜6回で毛が減ったと感じ始めますが、自分で毛を剃るのが楽になるレベルになるには、10〜18回以上の施術が必要になることがほとんどです。

これは、エステ脱毛が毛の根元を「壊す」のではなく「ダメージを与える」だけにとどまるため、効果が医療脱毛ほど長く続かないからです 。

脱毛効果を最大限に引き出すためには、毛の生え変わりのサイクルである「毛周期」(成長期、退行期、休止期)に合わせて施術を受けることがとても重要です。

レーザーや光が最も効果を発揮するのは、毛が活発に伸びている成長期の毛なので、体の部位によって毛周期の長さが違うため、施術の間隔も調整されます。

脱毛が終わるまでの期間の比較

医療脱毛は、少ない回数で高い効果が得られるので、比較的短い期間で脱毛を終えられます。個人差はありますが、約1年〜1年半で脱毛が完了すると言われています 。

エステ脱毛の場合、効果を実感し、自分で毛を剃るのが楽になるレベルになるまでには、平均2〜3年、またはそれ以上かかることが多く、医療脱毛の2〜3倍の期間が必要になることがあります。これは、単純に施術の回数が多くなるためです。

費用・料金プランの比較

医療脱毛とエステ脱毛では、費用や料金プランにも差があります。

▼医療脱毛とエステ脱毛の「費用目安」比較表

項目医療脱毛エステ脱毛
全身脱毛(顔・VIO除く)約17万〜25万円(5回)約23万〜30万円(12回)
全身脱毛(顔・VIO含む)約25万〜35万円(5回)約24万〜40万円(12回)
麻酔代3,300円/部位〜(無料のクリニックもあり)サロンによる(多くは提供なし)
シェービング代無料〜3,000円程度(手の届かない部位は無料が多い)サロンによる(有料の場合あり)
キャンセル料前日までの連絡で無料が多い(当日消化の場合あり)サロンによる(当日消化や有料の場合あり)

全体の費用の目安と内訳

脱毛にかかる費用は、脱毛する体の部位や回数、クリニックやサロンによって大きく変わります。

全身脱毛(顔・VIOを除く)の全体の費用の目安は、医療脱毛が5回で約17万〜25万円、エステ脱毛が12回で約23万〜30万円と言われています。顔・VIOを含む全身脱毛の場合、医療脱毛5回で約25万〜35万円、エステ脱毛12回で約24万〜40万円が目安です。

一見すると、1回あたりの料金や最初のセット料金でエステ脱毛の方が安く見えることがあります。しかし、医療脱毛は少ない回数で長く効果が続くため、結果的にトータルで医療脱毛の方が費用を抑えられるケースが多いという特徴があります。

例えば、全身脱毛が終わるまでの総額料金は、医療脱毛クリニックの方が高い傾向にあるという調査結果もありますが、これは施術回数が少ないことで相殺される可能性があります。

脱毛を選ぶ際は、目先の「1回あたりの安さ」や「最初のセット価格」に惑わされず、自分が目指す脱毛効果を達成するまでの「全体の費用」と「期間」を総合的に考えて比較することが大切です。

特に「永久的に毛を減らしたい」と思うなら、医療脱毛の方が長い目で見て費用対効果が高い可能性が高いです。

追加でかかる料金(麻酔代、シェービング代、キャンセル料など)

脱毛の全体の費用を考える上で、基本料金以外にかかる可能性のある追加料金も大切なポイントです。

医療脱毛クリニックでは、施術中の痛みを和らげるために麻酔(クリーム麻酔や笑気麻酔)が使えますが、これが別途料金となることが多いです(1部位あたり3,300円程度)。ただし、一部のクリニックでは麻酔代が無料のところもあります 。

毛を剃り残した場合のシェービング代については、手の届かない部位(背中、うなじなど)は無料のクリニックが多いですが、剃り残しが多い場合や全身のシェービングが必要な場合は有料(1,000円〜3,000円程度)となることがあります。

キャンセル料は、予約日の前日までに連絡すれば無料となるクリニックが多いですが、当日キャンセルや連絡なしのキャンセルの場合は1回分が消化されたり、別途料金がかかったりすることがあります。

エステサロンでも同じように、シェービング代やキャンセル料が別途かかる場合があります。契約する前に、これらの追加費用についてしっかり確認し、全体の費用を把握することが大切です。

>> 医療脱毛の機械・レーザー徹底解説:あなたに合う脱毛機は?

痛みと肌トラブル・アフターケアの比較

▼医療脱毛とエステ脱毛の痛みと肌トラブル・アフターケアの比較表

比較項目医療脱毛(レーザー脱毛)エステ脱毛(光脱毛)
痛みの感じ方ゴムで弾かれたような痛み
(特にVIOやヒゲは強め)
じんわり温かい、軽い刺激程度
痛みの対策麻酔クリーム・笑気麻酔、強力な冷却装置、施術部位の保冷、保湿など冷却ジェル、保冷剤、保湿、日焼け対策など
肌トラブルの例赤み、腫れ、ヒリヒリ感、毛嚢炎、まれに色素沈着やかさぶたやけど、ヒリヒリ、色素沈着など
トラブル時の対応医師による診察・薬の処方が可能医療対応不可。必要に応じて皮膚科を自分で受診する必要あり
消費者トラブル例比較的少ない
(医師が常駐しているため)
年間2,800件以上の相談。強引な勧誘・高額な解約金なども多い報告あり
広告に関する注意医療機関なので法的に制限された表現を使用「永久脱毛」や「毛根を破壊」など、誤解を招く表現は法律違反の可能性

施術中の痛みの感じ方と和らげる方法

医療脱毛はパワーの強い医療用レーザーを使うので、施術中に「ゴムでパチンと弾かれたような痛み」を感じることがあります。特に毛が濃く密集している部位(ワキ、VIO、男性のヒゲなど)や、皮膚が薄く神経が集中している部位(顔)は、痛みが強く感じやすい傾向にあります。

痛みを和らげるための対策として、医療機関では様々な方法があります。具体的には、麻酔クリームや笑気麻酔を使う(別途料金の場合あり)、レーザーを当てると同時に冷たいガスを噴射する強力な冷却装置(DCDなど)が付いた脱毛機を使う、施術する部分を冷やす、普段から肌をしっかり保湿する、体調が悪い時(生理中や寝不足、風邪など)は施術を控える、などが挙げられます。

施術中に痛みを感じたら、我慢せずに正直に伝えることで、パワーを調整してもらうなど、適切な対応をしてもらえます。

エステ脱毛は医療用レーザーよりもパワーが弱いので、一般的に「じんわりと熱を感じるような痛み」と表現され、医療脱毛に比べて痛みは少ないと言われています。

エステ脱毛での痛み軽減策としては、冷却ジェルや保冷剤で冷やす、施術の前後にしっかり保湿ケアをする、日焼け対策をする、などが推奨されます 。

>> 医療脱毛の痛みを軽減する方法を詳しく見る

起こりうる肌トラブルと医療機関での対応

脱毛の施術後は、肌が一時的にデリケートな状態になるため、いくつかの肌トラブルが起こる可能性があります。

よくあるのは、レーザーの熱による一時的な赤みや腫れ、ヒリヒリ感、そして毛穴に菌が入ってできるニキビに似た毛嚢炎などです。また、まれにシミのような色素沈着やかさぶたができることもあります 。

医療脱毛の場合、これらの肌トラブルが起きても、医師がクリニックにいるので、すぐに診察を受けて適切な処置をしてもらえます。例えば、炎症がひどい場合は塗り薬が処方されたり、症状によっては抗生物質が使われたりします。

このように、医療機関ではトラブルがひどくなるのを防ぎ、安心して施術を受けられる大きな理由となります 。

>> 医療脱毛の肌トラブルと正しいアフターケアを詳しく見る

エステ脱毛でのトラブル事例と消費者庁からの注意喚起

エステ脱毛は医療行為ではないため、肌トラブルが起きても、エステサロンでは医療的な処置ができません。そのため、提携している医療機関を紹介されるか、自分で皮膚科などのお医者さんにかかる必要があります。この対応の遅れが、症状を悪化させてしまう可能性も指摘されています。

国民生活センターには、エステ脱毛に関する消費者トラブルの相談が年間2,800件以上も寄せられています。

具体的なトラブルとしては、やけど、痛み、ヒリヒリ感、色素沈着といった体の被害のほか 、高額なコース契約の強引な勧誘、途中解約時の高額な解約金請求、予約が取れないことによる施術期間の長期化、サロンの倒産によるサービス未提供などが報告されています。

消費者庁も、エステ脱毛に関する不適切な広告表示について注意を呼びかけています。例えば、「医療脱毛と同じ効果」や「毛根を破壊する」といった、医療行為だと誤解させるような表現や、永久脱毛を思わせる大げさな広告は、法律違反になる可能性があります。

また、解約や返金に不当な条件が付いている場合も、法律違反になることがあります。これらの事例から、エステ脱毛を選ぶ際には、契約内容やもしもの時の対応について、より慎重に確認する必要があることがわかります。

家庭用脱毛器との比較

家庭用脱毛器の良い点・悪い点

家庭用脱毛器は、お家で手軽に脱毛ケアができるという点で、サロンやクリニックでの脱毛とは違う良い点と悪い点があります。

良い点としては、まず費用を抑えられることです。一度買えば、追加の費用を気にせず自分のペースで脱毛を進められます。また、いつでも好きな時に脱毛できるので、忙しい人や、人に見られるのが苦手な人にとっては、とても便利です。プライベートな空間で、気になる部分を自由にケアできるのは大きなメリットと言えるでしょう。

一方、悪い点もあります。

一番大きな点は、プロの施術に比べて効果が限定的であることです。家庭用脱毛器は、医療用レーザーや業務用光脱毛器のような高いパワーを出すことができないため、毛の根元を壊す効果はなく、毛を減らしたり生えにくくしたりする程度にとどまります。

そのため、完全にムダ毛をなくす「永久脱毛」を目指すのは難しく、効果を実感するまでに時間がかかり、使い続ける必要があります。また、背中やVIOゾーンなど、自分で脱毛する部分を確認しながら行うのが難しい範囲では、光の当て漏れが起こりやすく、全身を均一に脱毛するには限界があります

安全に関する注意点と消費者庁からの命令事例

家庭用脱毛器は、正しく使えば安全に脱毛できますが、使い方を間違えると肌トラブルにつながる可能性があります。主なトラブルとしては、やけどや毛穴の炎症(毛嚢炎)が挙げられます。

特に、日焼けした肌やホクロ、ニキビ跡(シミ)など、黒い色素が濃い部分に光を当てると、光が強く反応しすぎてやけどのリスクが高まります。また、目にレーザー光線が当たると、目を傷つけて失明する恐れがあるため、使う時は十分に注意が必要です。

トラブルを防ぐためには、取扱説明書をよく読み、書かれている使い方を必ず守ることが重要です。特に、光のパワーは最初は一番弱いレベルから始め、少しずつ上げていくこと、日焼けしている時は使わないこと、そして施術前には必ず毛を短く剃り、毛抜きで抜かないことが推奨されます。

毛抜きで毛を抜くと、レーザーや光が反応する黒い色素が毛の根元からなくなってしまい、脱毛効果が得られなくなるためです。

消費者庁は、家庭用脱毛器の広告表示についても厳しくチェックしており、不適切な表示に対して命令を出しています。例えば、「永久脱毛」を思わせるような表現や、「期間限定」と嘘をついてお得だと誤解させる表示は、法律違反(優良誤認表示・有利誤認表示)にあたります。

実際に、特定の家庭用脱毛器の販売で、消費者庁が法律に基づく命令を出した事例も報告されています。家庭用脱毛器を選ぶ際にも、大げさな広告には注意し、製品の安全性や実際の効果について冷静に判断することが求められます。

家庭用脱毛器のメリット・デメリットと注意点

医療脱毛とエステ脱毛、どちらを選ぶべき?

脱毛方法を選ぶのは、あなたの目的、予算、ライフスタイル、そして肌や毛の状態によって大きく変わってきます。医療脱毛とエステ脱毛、それぞれの特徴を理解した上で、あなたに一番合った方法を見つけることが大切です。

医療脱毛がおすすめな人

医療脱毛は、次のような方におすすめです。

医療脱毛がおすすめな人

1. 永久的な脱毛効果を求める人

2.少ない回数で早く脱毛を終わらせたい人

3.安全性を重視する人

4.毛が濃い・太い部分の脱毛をしたい人

5.肌トラブルが心配な人

医療脱毛は毛の根元を壊すので、長く毛が生えてこない状態を確実に手に入れたい方におすすめです。

また、短期間で自分で毛を剃る必要がないレベルを目指したい方や、医師や看護師による医療的な管理のもとで施術を受けたい方、もしもの肌トラブル時にもすぐに医療対応を求める方にも向いているでしょう。

ワキ、VIO、男性のヒゲなど、毛が濃く根深い部分に対して高い効果を求める方も、医療脱毛であれば希望に限りなく近い状態に仕上げることが期待できます。

施術前のお医者さんの診断や、施術後のアフターケアに安心感を求める方も、医療脱毛を提供する医療機関での施術であれば安心です。

エステ脱毛がおすすめな人

エステ脱毛は、次のような方におすすめです。

エステ脱毛がおすすめな人

1. 一時的に毛を減らしたり、生えにくくしたりする効果で十分な人

2.痛みに弱い人

3.費用を抑えたい人

4.産毛や日焼け肌の脱毛をしたい人

エステ脱毛は、完全に毛をなくすのではなく、毛の量を減らしたり、自分で毛を剃るのを楽にしたりする程度の効果で満足できる方に向いています。

また、医療脱毛に比べて痛みが少ない傾向にあるため、痛みに不安がある方をはじめ、産毛や日焼け肌に対する脱毛を希望する方にもおすすめです。

1回あたりの費用が比較的安いので、最初の費用を抑えたい方にも向いていると言えます。ただし、全体の費用で医療脱毛より高くなる可能性も考慮が必要です。

脱毛方法を選ぶ時のチェックポイント

脱毛方法を選ぶ際には、次の点を総合的に考えることが大切です。下記に表で分かりやすくまとめたため、参考にしてください。

▼脱毛方法を選ぶときのチェックポイント

チェック項目確認するポイント・考え方
脱毛の目的永久脱毛をしたい → 医療脱毛
一時的に毛を減らせればOK → エステ脱毛でも可
予算初期費用だけでなく、麻酔代・シェービング代・キャンセル料などの追加料金もチェック
期間医療脱毛:5〜8回で早く終わる傾向
エステ脱毛:10〜18回以上かかることも
痛みへの耐性痛みに弱いなら:麻酔の有無、冷却機能の有無をチェック
痛みが少ないSHR方式なども検討
肌・毛の状態・色黒や日焼け肌 → ヤグレーザーやSHRが適している
・産毛 → SHRやヤグ・太い毛 → アレキサンドライトなど
安全性・アフターケア医療脱毛ならトラブル時にすぐ医師の処置が受けられるエステ脱毛は医療対応不可。自己対応になることも

医療脱毛とエステ脱毛、どちらを選べばいいの?まとめ

医療脱毛とエステ脱毛は、どちらも「脱毛」ですが、その中身は大きく違います。

医療脱毛は、厚生労働省が「医療行為」と認めている「毛を作る組織を壊す」施術で、医師や看護師が医療用レーザーを使って行います。これにより、長く続く「永久減毛」の効果が期待でき、肌トラブルが起きてもすぐに医療的なサポートを受けられるので、とても安心です。

一方、エステ脱毛は、医療行為ではない「毛の根元にダメージを与える」ことで「毛を減らしたり生えにくくしたりする」ことを目的とし、エステティシャンが光脱毛器を使って行います。医療脱毛に比べて痛みは少ない傾向がありますが、効果は一時的で、脱毛が終わるまでに多くの回数と期間がかかることが多いです。また、肌トラブルが起きた場合は、自分で医療機関にかかる必要があるため、その対応体制には注意が必要です。

家庭用脱毛器は、お家で手軽にケアできる便利さがありますが、効果はさらに限定的で、使い方を間違えると肌トラブルのリスクもあります。

脱毛方法を選ぶ際は、あなたが「どんな状態になりたいのか」「どれくらいの費用と期間をかけられるのか」「安全性をどれくらい重視するか」をはっきりさせることで、後悔のない最適な選択ができるでしょう。

この記事が、あなたの脱毛に関する疑問を解消し、賢い選択をするためのお役に立てれば幸いです。