医療脱毛の効果と回数:永久脱毛の定義と完了までの目安
投稿日:2025.04.01/更新日:2025.06.26

「医療脱毛って何回でツルツルになるの?」「本当に永久に毛が生えてこなくなるの?」
医療脱毛を検討しているなら、その効果や施術回数、そして「永久脱毛」という言葉の意味が気になりますよね。効果や期間の目安を知っておくことは、脱毛計画を立てる上でとても大切です。
この記事では、医療脱毛が毛に作用する仕組みから、気になる「永久脱毛」の正確な定義、そして完了までの施術回数と期間の目安を詳しく解説します。
さらに、エステ脱毛や家庭用脱毛器との比較も交え、あなたにぴったりの脱毛方法を見つけるヒントをお届けします。
監修:長尾 沙也加(「THE ROPPONGI CLINIC」院長) | |
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厚生労働省承認の医療レーザー脱毛が受けられる当院の医療脱毛に関しては、こちらをご覧ください。
Contents
医療脱毛で毛が減る仕組みと「毛周期」の関係
医療脱毛は、レーザーや光のエネルギーを使って毛の元となる組織にアプローチし、毛が生えにくい状態を目指す施術です。この効果を理解するために、まずは「毛周期(ヘアサイクル)」について知っておきましょう。
医療脱毛は「成長期の毛」に効果を発揮する
毛には「毛周期(もうしゅうき)」というサイクルがあり、「成長期」「退行期」「休止期」を繰り返しています。
▼ヘアサイクル
時期 | 特徴 |
---|---|
成長期 | 毛が活発に伸びている時期。毛根が深く、メラニン(黒い色素)が多いため、脱毛効果が最も高い。 |
退行期 | 毛の成長が止まり、毛根が縮み始める時期。レーザーや光が反応しにくく、脱毛効果が落ちる。 |
休止期 | 毛が抜け落ちて、次の毛が生える準備をしている時期。毛が表面にないので、脱毛の照射対象にならない。 |
医療脱毛で使用するレーザーは、毛のメラニン色素に反応して熱を発生させ、その熱で毛の再生組織を破壊します。そのため、メラニン色素が豊富で毛根が深く、活発に成長している「成長期の毛」にしか高い効果を発揮できません。
人間の体にある毛は、すべての毛が同じタイミングで成長期にあるわけではありません。常に全体の約10〜20%程度の毛が成長期にあると言われています。このため、一度の施術ではすべての毛にレーザーを当てることができず、複数回にわたって施術を受ける必要があるのです。
「永久脱毛」の正確な定義とは?
「永久脱毛」という言葉をよく耳にしますが、これは「一生涯、一本も毛が生えてこない状態」を指すわけではありません。実は、医療脱毛における永久脱毛には明確な定義があります。
世界基準で定められた「永久脱毛」の定義
永久脱毛は、アメリカの電気脱毛協会(AEA)や食品医薬品局(FDA)によって以下のように定義されています。
AEA(米国電気脱毛協会)の定義: 「最終脱毛から1ヶ月後の毛の再生率が20%以下である状態」
FDA(米国食品医薬品局)の定義: 「脱毛後、毛の再生が長期にわたり減少すること」
つまり、完全に毛がゼロになることではなく、長期間にわたって毛が再生しにくくなり、大幅に減少した状態を「永久脱毛」と呼ぶのです。日本では、医療機関でのみ「発毛組織の破壊」が認められており、これが永久脱毛を可能にする根拠となっています。
医療脱毛の回数と完了までの期間目安
医療脱毛でムダ毛が目立たなくなるまでの回数や期間は、個人の毛質や肌質、希望する仕上がりによって異なりますが、一般的な目安があります。
【表で解説】医療脱毛の脱毛部位ごとの施術回数と期間目安
目的・部位 | 施術回数の目安 | 完了までの期間目安 | 補足 |
---|---|---|---|
自己処理が楽になる程度 | 3〜5回 | 8ヶ月〜1年半 | 全体的に毛量が減り、自己処理の頻度が大幅に減るレベル。 |
ツルツル肌を目指す | 5〜8回以上 | 1年半〜2年半以上 | ほとんど毛が生えてこない、見た目も触り心地も滑らかな状態。 |
VIO | 6〜10回以上 | 2年〜3年以上 | 毛が太く密集しているため、他の部位より回数がかかる傾向があります。 |
顔(産毛) | 8〜12回以上 | 2年半〜4年以上 | 産毛はメラニン色素が薄いためレーザーの反応が弱く、回数が多く必要になることがあります。 |
▼施術間隔の重要性
医療脱毛では、毛周期に合わせて施術を行うことが非常に重要です。一般的な施術間隔は、体毛で2〜3ヶ月、顔の産毛で1〜2ヶ月程度が推奨されます。この間隔を守ることで、効率的に成長期の毛にアプローチし、より少ない回数で高い脱毛効果を得られます。
>> 医療脱毛が痛いのはなぜ?痛みを抑える方法と麻酔の種類を徹底解説
エステ脱毛・家庭用脱毛器との効果の違い
脱毛方法には医療脱毛の他に、エステ脱毛や家庭用脱毛器があります。それぞれの脱毛方法で期待できる効果や仕組みが大きく異なります。
【表で比較】医療脱毛・エステ脱毛・家庭用脱毛器の効果と特徴
項目 | 医療脱毛 | エステ脱毛 | 家庭用脱毛器 |
---|---|---|---|
脱毛効果 | 永久脱毛(発毛組織の破壊) | 抑毛・減毛 (一時的に毛の成長を抑える) | 抑毛・減毛 (一時的に毛の成長を抑える) |
施術者 | 医師・看護師(医療従事者) | エステティシャン | 自分自身 |
使用機器 | 医療用レーザー脱毛機(高出力) | 光脱毛器(IPL、SSC、SHRなど、低出力) | 光脱毛器(IPL、HPLなど、低出力) |
痛み | 部位によっては強い痛みを感じる場合があるが、麻酔使用可能 | 輪ゴムで弾かれる程度、温かさを感じる程度 | 弱めの輪ゴムで弾かれる程度、温かさを感じる程度 |
費用 | 高額になりがちだが、回数が少なくて済む傾向 | 比較的安価だが、効果維持のためには継続的なケアが必要 | 本体価格のみ (数万円〜十数万円) |
肌トラブル時の対応 | 医師による診察・処置が可能 | 提携クリニックへの案内、または自己責任 | 自己責任 |
完了までの期間 | 短い傾向(1年半〜2年半程度で満足する方が多い) | 長い傾向(数年〜) | 継続使用が必要 |
医療脱毛だけが、毛の再生組織を破壊する「永久脱毛」を可能としています。 エステ脱毛や家庭用脱毛器は、毛の成長を一時的に抑えたり、目立たなくしたりする「抑毛・減毛」効果にとどまるため、効果を維持するためには継続的なケアが必要です。
家庭用脱毛器のメリット・デメリットと注意点
手軽に自宅で脱毛できる家庭用脱毛器ですが、その効果は医療脱毛には及びません。
メリット
1.自宅で好きな時に手軽に脱毛できる。
2.クリニックやサロンに通う手間や予約の必要がない。
3.全身を脱毛しても、クリニックやサロンに比べて総費用を抑えられる場合がある。
デメリット
1.永久脱毛の効果は期待できない。あくまで抑毛・減毛にとどまる。
2.出力が弱いため、効果を実感するまでに時間がかかり、継続的な使用が必要。
3.自分で処理するため、照射ムラや当て残しが生じやすい。
4.肌トラブルが起こった際、自己責任で対応する必要がある。
5.目に照射してしまったり、やけどをしてしまったりといった事故のリスクもゼロではない。
まとめ:理想の肌のために、効果と回数を正しく理解しよう
医療脱毛で「永久脱毛」を目指すには、毛周期に合わせた複数回の施術が不可欠です。エステ脱毛や家庭用脱毛器とは異なり、医療機関でしか実現できない高い効果と安全性が医療脱毛の大きな魅力です。
ツルツルな肌を目指すなら、回数や期間の目安を理解し、計画的に施術を受けることが成功への鍵となります。あなたの毛質や肌質に合った最適なプランを、クリニックの医師や看護師としっかり相談して見つけてくださいね。